日本一の睡眠コーチ角谷さんの驚きの生活習慣!光で目覚める光目覚まし時計

近年、「なかなか寝つけない」「夜中に何度も目が覚める」「朝すっきり起きられない」といった睡眠の不調は、多くの人が抱える身近な悩みであり、社会問題のひとつとして注目されています。アデッソでは、そうした方々の負担を少しでも軽減できればという思いから、光や音などを活用し、自然な眠りと目覚めをサポートする商品の開発を進めています。
今回、より良い睡眠をとるために大切な「寝る前の過ごし方」や「朝の覚醒」について知識を深めるため、睡眠コーチの角谷リョウさんに詳しいお話を伺いました。
左:長谷川大悟 真ん中:角谷リョウさん 右:長谷川賢悟
角谷リョウさんは、睡眠コーチとして16万人以上のビジネスパーソンの睡眠改善をサポートしてきた専門家です。1970年名古屋生まれ。2006年に神戸市役所を退職後、パーソナルトレーナーに転身。同年に立ち上げたトレーニングスタジオはオープンからわずか3か月で満席となり、キャンセル待ちが続く人気スタジオへと成長。ダイエットの先にある「仕事ができる体作り」をテーマとした独自のメソッドを確立し、2012年からは企業研修の分野に活動を広げこれまで企業160社以上のサポートをしてきました。
著書には「働くあなたの快眠地図」「働く50代の快眠法則」「超熟睡トレーニング: 15万人の“日本人”のデータを集め、睡眠改善をしてきた『上級睡眠健康指導士』だけが知っている」などがあり、企業研修やメディア出演、ガーミンのコンディションアドバイザーなど幅広く活躍しています。
記事サマリ
・人間は睡眠で「進化」する
・寝る前のスマホ習慣は覚醒を促してしまい、睡眠の質を下げる要因になる
・睡眠の改善のためにまずは環境を整え、次に覚醒を整える
・「睡眠の常識」にとらわれすぎずに最適な睡眠リズムを見つけよう
・朝しっかり起きて日中活発に過ごせば夜は眠くなるもの
数値で結果を出す!角谷さんの睡眠改善プログラム
大悟:はじめまして。本日は急なご連絡だったにもかかわらず、快く対談をお引き受けくださりありがとうございます!
角谷さん:こちらこそ、ご連絡ありがとうございました。事前に送っていただいた御社のサイトや製品を拝見して、「これはぜひお話ししてみたい」と思い、すぐにお返事させていただきました!
大悟:そう言っていただけて嬉しいです。では改めて、簡単に弊社の紹介をさせていただきます。アデッソは、単に時間を知らせる時計だけではなく、人々の暮らしを助ける時計をつくる会社でありたいと思っています。
これまでも赤ちゃんと親御さんの眠りをサポートするホワイトノイズマシン、お年寄りや認知症の方のために日めくりカレンダー時計、眠りが深い方や耳に障がいがある方に振動目覚まし時計などを開発してきました。
角谷さん:一般的な時計開発の枠にとらわれず、幅広い取り組みをされていますね。とても興味深いです。
では、私も簡単に自己紹介をさせていただきます。睡眠コーチをしております角谷リョウです。もともとは役所で働いていましたが、パーソナルトレーナーに転身して3ヶ月で一番人気になり、その後スタジオを立ち上げて4店舗を運営しています。おかげさまで全店舗がキャンセル待ちです。
ある程度事業が大きくなった段階で、新しい挑戦として睡眠に注目しました。トレーニングも睡眠も目的は同じで、どちらも最終的には仕事のパフォーマンスを高めるための手段です。
実は私はもともと仕事が大好きで、小学4年生の頃から新聞配達をしていました。学生時代は家庭教師をしたり、自分で事業をやってみたり、とにかく働くのが好きだったのです。公務員時代も経費削減に取り組むなど、常に全力で働いていました。
そんな生活の中、より高いパフォーマンスを発揮できる体をつくりたいと考え、アメリカでパフォーマンスを最大化するための知識を学んできたのです。
賢悟:そこから今は睡眠コーチとして活躍なさっているのですね。
角谷さん:はい。私は主に企業向けに、認知行動療法より短期間で効果が出やすいプログラムを提供しています。企業としては社員のメンタルを改善したい意向がありますが、直接的なメンタルケアは取り組みが難しい場合があります。睡眠改善であれば、もっと気軽にアプローチできます。
まずセミナーを行い、その後、希望者がプログラムに参加します。この方法だと、自ら「やる」と決めた人が取り組むため、納得感を持って継続してもらえます。
大悟:それは確かに続けやすい方法ですね。
角谷さん:最近は疲労回復をテーマにしたセミナーも注目を集めています。疲労の蓄積は数値で見える化できるのですが、現代人の約8割が疲れをため込んでおり、30年前の6割と比べると大きく増加しているのです。実際、私が関わる企業でも蓄積疲労テストの結果が非常に悪いケースが少なくありません。そこで、睡眠と同じように「疲労をどう回復するか」に焦点を当てたセミナーを行い、効果を数値で示すことで改善の手応えを実感していただけるよう取り組んでいます。
眠る前のひと工夫で「進化」できる?
大悟:今回は角谷さんに、ぜひ色々と睡眠についてお話しを伺いたいと思っています。私は、毎日の目覚めに直結する目覚まし時計は、特に睡眠との関わりが深い製品だと考えています。
今は多くの人がスマホで起きていますが、それは必ずしも良い習慣とは言えません。寝室にスマホを持ち込むことで、寝る直前までスマホからの情報やSNSの刺激を浴び続け、さらにブルーライトで体内時計が乱れてしまいます。その結果、寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなったりする方が増えているように感じます。
こうした課題を解決する時計を開発したいと思い、これまで睡眠に関する知識を積極的に深めてきました。それでも、まだ別の視点から学べることがたくさんあると感じています。最近は睡眠エキスポにも出展し、ますます睡眠の奥深さを実感しています。
角谷さん:本当に寝る前のスマホは良くないですよね。睡眠の面白いところは、ただ回復するだけじゃなくて「進化」していくところです。脳は眠っている間に情報を整理し、運動スキルや思考力を強化してくれるのです。だからこそ、寝る前にどう過ごすかが大事なんです。何となくスマホを眺めて時間を使ってしまうのか、それとも一日の振り返りやワークに充てるのか。こうした小さな違いが積み重なり、やがて大きな差となって表れてきます。
大悟:確かに、昼間どれだけ考えてもうまく整理できなかったことが、朝起きた瞬間にアイディアとして浮かぶ経験はきっと誰もがしているものですよね。寝ている間に脳の中で情報が整理されている感じがします。
角谷さん:そうなんです。そういった脳の働きが起きるのは日中に負荷をかけた分、夜どれだけリラックスできるかが大切になります。だからこそ寝る前のスマホは良くないのです。
このAIの時代、変化の多い時代こそ、自分を進化させる眠りを手に入れることができれば、たくさんの恩恵を受けられると考えています。
賢悟:スマホを触る場合も、振り返りのためだったらそこまで悪いことではないのでしょうか?
角谷さん:スマホは、基本的にインスタントな情報が一方的に与えられるだけです。だから、振り返りであれば出来ればスマホではなく、紙に書き出して熟成させるようなことをすると良いと思います。夜は今日1日の振り返りや反省をじわっと感じながら過ごすのが理想です。そうすると圧倒的に成長できますし、自分を取り戻せている感覚を感じられますよ。
習慣より環境!スマホを寝室から追い出す方法
賢悟:スマホを目覚まし時計代わりにしていると寝室に持っていかないといけませんよね。寝室に持って行ってしまうと絶対に触ってしまう。スマホの誘惑には勝てないものです。だからこそ私たちは、寝る前はスマホではなく、自分や家族の事に集中しようというメッセージをこめて、寝る時間になったらスマホをリビングでロックして充電するアイテムを作ってみたのです。
角谷さん:すごく納得できます。私もいつも寝室にはスマホを持っていかないでくださいと言っています。スマホは既に多くの人の依存対象になっているので、夜に疲れている状態だと、目に入っただけで触ってしまう。多くの人は「寝室にスマホを持ち込まないほうが良い」と知っていますが、実際にチャレンジしては失敗しています。脳がスマホに報酬を求めるようになっているので、頭で分かっていてもなかなか辞められないのです。
だからこそスマホは寝室に持っていかず、目覚ましで起きるという仕組みを作ってしまうのはとても良い方法だと思います。それが頑張らなくてもうまく行く方法ですし、セミナーでもそういった「環境作り」をしようと言っています。習慣を変えるのは難しいけれど、環境を変えるのはすぐ出来る。だから環境を整えるという意味で、アデッソさんの商品はとても良いと思います。
賢悟:ありがとうございます。私も睡眠に悩んでいる家族に対して、「寝る前にスマホはやめなよ」とアドバイスをしたのですが、もう習慣になっていてつい触ってしまうのです。その習慣をやめるのは簡単ではなく、結局は本人のモチベーションや気持ち次第になってしまいます。
角谷さん:本当にその通りで、「寝る前にスマホを見ない」という事に対してほとんどの人は強烈な理由付けを持てないのです。私が企業で寝る前スマホの話をするときは、対象を幹部や経営者に絞っています。「そんな気持ちで生きていて大丈夫ですか?今の時代、睡眠で差をつけなくていいんですか?みんながスマホを見ている時間に振り返りやワークをするだけでアドバンテージになりますよ」と伝えると、やる気や向上心のある人は「それならやってみよう」となります。
まずはそうやって意識のある人から考え方を変えていってもらい、それを広めていくしかないのかなと思っています。先ほどおっしゃっていたスマホをロックして充電するような時計が売れていったら、世の中は変わっていきますよね。
ライフスタイルに合わせた睡眠スタイル
賢悟:角谷さんご自身は睡眠についてどのような工夫をされていますか?
角谷さん:僕は子育て中ということもあり、子どもと一緒に20時に寝て、2時に起きる生活をしています。そして、2時半にはオフィスに到着して仕事を始めます。子育て中は、定時で帰宅してから、ご飯を食べ、絵本を読み寝かしつけをしますよね。その後に趣味や仕事など何かしようと思っても、集中できないことが多いと思います。だったら思い切って子どもと一緒に20時に寝てしまって、早朝に起きてやりたいことをやった方が効率的だと感じています。
多くの人は「睡眠はまとめて8時間とらないといけない」など、睡眠についての常識にとらわれていますが、必ずしもそうではありません。働き方や子育てなど、生活スタイルは人それぞれです。短時間眠ってしっかり活動し、また短時間眠る「分割睡眠」も立派な選択肢なのです。
眠いのを我慢して何もせずにぼんやり起きていたり、ゴロゴロしている時間はもったいないと思います。私は、寝るかしっかり活動するか、はっきりと分けたほうがパフォーマンスを最大化できると感じています。
大悟:確かにヨーロッパの哲学者も、夜中に起きて外出し議論をして、その後また眠る、という生活をしていたみたいですね。
角谷さん:そうなんです。ラスコーの壁画だって夜に描かれていますし、日本でも江戸時代には一度寝て夜中に起きる生活をしていた人が少なくありません。冬は特に早寝をしていたので、分割睡眠は理にかなっていたのでしょう。
賢悟:なるほど。睡眠ももっと柔軟に考えて良いのですね。
角谷さん:その通りです。寝る前や日中の行動を改善し、睡眠の質を高めればパッと起きれるものです。絶対に8時間寝なきゃいけない、というわけではないのですよ。
良い眠りは朝の覚醒から始まる
賢悟:やはりどう起きるかというのは、意識したほうが良いでしょうか?
角谷さん:はい。私のプログラムでは、まず最初に取り組むのは睡眠環境の改善ですが、その次に重視しているのが朝の改善です。実は、寝られない原因の多くは朝の覚醒不足なんです。
朝、もやもやしたまま起きてストレスを感じながら過ごすと、夜も眠れなくなります。逆に、朝しっかり起きて活動すれば、夜は自然に眠れます。夜だけ「寝よう」と頑張っても眠れないんですよ。
人は疲れていない、刺激がない状態だと、そもそも寝る必要性をあまり感じなくなるんです。だから、昨晩眠れなかったからといって家にこもっていると、夜になってもまた眠れなかったりします。テレワークの人も同じように、動いていないから眠れなくなりがちです。だからこそ、朝に気持ちよく覚醒しセロトニンの分泌を促せるかが大切になります。
大悟:確かにたくさん動いて疲れた日のほうが、朝は気持ちよく起きられますよね。私たちも角谷さんと同じように、日中のパフォーマンスを上げるためには、しっかり眠るのと同じくらい、スッキリ気持ちよく起きることも大事だと考えています。
そのため、どう起こすかを工夫していて、できればアラームで無理やり起こすのではなく、気持ちよく目覚めてもらいたい。そう考えて光で目覚める目覚まし時計を開発しました。
角谷さん:確かにアラームが急に鳴るよりも、プリアラームのように少しずつ音がしたり光で自然に目を覚ましたりするほうが良いですね。
賢悟:おっしゃる通り少しずつ自然に目覚める、という点にもこだわって、そういった設定ができるような目覚ましにしました。例えば7時に起きたい場合、30分前の6時30分から少しずつ明るくなり、7時になったら自然音も鳴りだして起きられる仕組みです。明るさは最終的に太陽光と同じ約5,500ルクスまで上がります。
角谷さん:良いですね!時計部分の明るさ調整はできますか?暗い部屋だと少し時計部分が明るいように思います。
賢悟:調整可能です。限界まで暗くすれば、暗い部屋でも気にならないように設定できるようにしました。
角谷さん:寝るときは暗い方が良いので調整できるのは助かりますね。サイズ感も大きすぎずちょうど良いです。音も色々あるんですね。
大悟:雨の音や虫の音、赤ちゃん用に心臓の音やきらきら星、寝る前の空間作りとしては焚火の音など27種類の音を入れました。音はタイマーで勝手に消えるのでそのまま寝てしまって大丈夫です。
角谷さん:便利ですね!これは普通のライトとしても使えるのですか?
大悟:そうです。以前、櫻井教授とお話しした際に「日本の家は夜でも明るすぎる」と教えていだいたことをヒントにして暖色系のライトとしても使えるようにしました。
スピーカーにもこだわっていて「電子音」という感じではなく「自然な音」になるようにしました。商品名を「シゼンフロー」にしたのは、起きるときだけでなく、寝るときまで自然な流れで1日を過ごしてもらえるように、という思いがあるからです。この商品を通して、日本人の覚醒改善をサポートできればと思っています。
角谷さん:たくさんのこだわりが詰まっていますね。私の睡眠改善プログラムは、お客様である企業様ごとに考えているのですが、時計で悩んだ際はアデッソさんに相談させていただきますね。
大悟:ありがとうございます!新しくアロマディフーザー機能がついた時計も開発したいと思っているのですがどう思われますか?
角谷さん:いいですね!海外では睡眠に問題がある場合、薬に頼るのは最終手段で、その前に読書療法、ハーブ療法、アロマ療法などを受けます。人間が緊張状態からリラックス状態に切り替えるのは大変なのですが、そういったところでアロマは効果を発揮します。旅行や出張のときにも良いですよね。普段と同じ香りをつけられたら落ち着くと思いますよ。
賢悟:確かに気軽に持ち運べたら良いですね。本日は色々なお話しをお伺いできてとても勉強になりました、ありがとうございました。
角谷さん:こちらこそありがとうございました。
角谷リョウさん
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